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[support 2011-net:0378]
2009年 10月 02日
サポート2011@スポーツ医・科学センターです。(柴田)
【スポーツ医・科学】情報 JISSより【コンディショニング】に関わる最新情報が入りましたのでご紹介します。 ◆ 睡眠はパフォーマンスとリカバリーのカギ=EIS 睡眠は我々の健康のために非常に重要な要素であるが.エリートアスリートにとって睡眠はリカバリーとパフォーマンスの源となる. EISのCathy Speed氏はこのように語る.「ハイ・パフォーマンス・アスリートには睡眠が必要であることは分かっている.しかし,トレーニングや試合を最適化するための戦略を策定する際,睡眠はしばしばおろそかにされる.高強度トレーニングや試合のストレスとは別に,jet lagも睡眠やトレーニング,リカバリーに影響を与える.異なるタイムゾーンでの適応の困難さを認識していない者は反応時間や視覚処理,アジリティ,スピード,行動パターンの低下に難渋することが多い.Jet lagに対する様々なアプローチ法が試みられているが,最も重要なのは睡眠がトレーニングやリカバリー,パフォーマンスにとってどれほど重要なのか選手自身が認識することである. EISスポーツサイコロジストのSimon Drane氏は,眠りに落ちる前の行動や習慣といった睡眠環境(Sleep hygiene)は質の高い睡眠を確保するために重要である,としている.「運動前の習慣のように,睡眠前の習慣は適切な睡眠状態を確保するためには重要である.入眠環境を整えることの他に,第一段階として一日の活動からスイッチを切り替えること,脳の活動を低下させる必要がある.一度できるようになれば習慣的にできるようになる.自分の家だけでなく,競技会に参加するために他の選手と同部屋になったとしても実施可能となる.」 「睡眠前に軽い食事を摂ることが睡眠の質を最大限化させる役目を持つ.」と述べるのが,EIS Head of Performance NutritionのSamantha Stear氏である.「夕食の際の高炭水化物食は睡眠を補助する.しかし,高タンパク食は興奮を促す場合がある.また,アルコールやカフェインは刺激物であるので,飲む量には注意が必要である.そして,食事摂取のタイミングが重要である.食事を摂取してから眠るまでに4時間以上はあけたほうが良いという報告もある. エリートアスリートに対する睡眠の研究は質問紙による主観的な評価が多かった. EISのフィジオロジストはアクティグラフィーを用いてのアスリートの睡眠時の活動量データを4年間にわたって蓄積してきた.EISのフィジオロジストの一人,Jonathan Leeder氏はこのように説明している.「アクティグラフィーにて睡眠時の体の動きを測定している.体の動きが少ない場合には質の高い睡眠が確保できており,また逆に体の動きが多い場合には睡眠の質が低いこととなる.これにより,睡眠の時間や質に関する詳細な情報を客観的にとらえることができる.」 Leeder氏は,選手が海外で移動する際のjet lagが睡眠に与える影響やその対策を検討するチームの一人であり,これまでの取り組みについてこのように述べている.「これまでに60名以上の選手を対象にアクティグラヒィーを用いた測定を実施し,1000以上もの睡眠を解析してきた.分析の結果,競技ごとに睡眠パターンがことなることが分かった.このことはトレーニングの負荷や種類が睡眠の質等に影響を及ぼす,という説を支持している.しかし,エリートアスリートの睡眠の質は同年齢・同性群と比較して低いということも分かった.エリートアスリートの方が睡眠時間は長いものの,睡眠の質は低く,効果的なリカバリーのためにはより多くの時間を睡眠に費やさなければならないのである.」 睡眠研究のうち,議論の余地はあるものの強いインパクトのあるトピックとして,「睡眠依存性脳可塑性(sleep-dependent brain plasticity)」と呼ばれる,睡眠によって運動スキルが向上する,というものがある.Leeder氏は「トレーニングで身に付けたスキルはトレーニングを実施した日の夜の睡眠により影響される,ということである.このことを説明するための絶対的な理由は見出されていないものの,リカバリーにおける睡眠といった主問題に関連する事象への理解を継続的に高めていくことは重要である.我々は選手やコーチ,スポーツ競技を支え,アドバイスしていくためには知見を一体化させていかなければならない.」と述べている. このように,睡眠といったパフォーマンスに影響を及ぼすであろう要因に対する複合的アプローチを実施している.スポーツ競技やアスリートの要求に応えるため,個々に合わせてプログラムを発展させながらサポートを実施している 2009/09/22 English Institute of Sport http://www.eis2win.co.uk/pages/news_sleepkeytoperformanceandrecovery.aspx 情報提供:久保田潤(科学・専門スタッフ) チーム「ニッポン」マルチ・サポート事業 ロンドン2012に向けた包括的・戦略的な情報・医・科学サポート体制 ◆ 体内時計と競技パフォーマンス 競技者は、一日の異なった時間帯にトレーニングや試合を行っている。深部体温の周期的な変化の中で、身体のパフォーマンスもまた生理学的な値の慨日リズムに伴って変化している。この変化に関係して、パフォーマンス構成成分、高強度のパワー発揮を含む生理学的な決定要因、精神物理学的な負荷、競技会のタイムトライアルの結果、が現れている。 身体のパフォーマンスにおけるサーカディアン(約24時間周期の)リズムは、一部分において内生的に働くことが明らかとなっている。多くのタイムゾーンを渡航する際、もしくは夜間の交替勤務を行う際に、身体のパフォーマンスの周期は崩壊する。しかしながら、合宿、国際大会に参加するなかでタイムゾーンを超えることは、現代の競技スポーツの特徴でもある。 競技者もまた渡航者と同様に複数のタイムゾーンを渡航する際にジェットラグを経験する。その症状は、西側に渡航するよりも東側に渡航する時の方がより悪化し、長期にわたる。 身体のパフォーマンス・リズムも、深部体温と同じように新たな現地時間に合わせて再調整される。ヨーロッパとオーストラリア間の渡航経験があるオリンピック選手は、出国日と入国日のタイミング、到着時間と夜間帯の暴露時間もしくは回避時間、新たな時間帯での早朝の活動によって調整している。調整については、行動戦略の方法(体内時計と恒常的な睡眠の傾向)によって可能である。長時間の日中の睡眠をなくし、(飲食することのように)身体的トレーニングと社会活動がこの戦略の一環となっている。運動は、正しい時間に活用することで再同期化の要因となり得る。メラトニンの使用を含む薬理的な治療は認められているが、それらの位相反応曲線(生体リズムの位相を変化させる刺激を与えた時刻を横軸に、刺激によって生じた位相の変化を縦軸にプロットした曲線)を見る限り、競技者の長距離飛行中に管理することは困難である。競技者への薬剤およびサプリメントの使用に関する競技連盟のスタンスを考慮し、ジェットラグを対処するための行動戦略を推奨していく。 (Reilly, Thomas, Biological Rhythm Research Feb2009, Vol. 40 Issue 1,p37) http://www.informaworld.com/smpp/content~content=a904171775~db=all~jumptype=rss 情報提供: 藤原昌(科学・専門スタッフ) チーム「ニッポン」マルチ・サポート事業 ロンドン2012に向けた包括的・戦略的な情報・医・科学サポート体制
by support2011
| 2009-10-02 12:19
| 【スポーツ医・科学】
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