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やまぐちスポーツ医・科学サポートセンターでは国内外のスポーツ医・科学情報をはじめ、各競技大会成績を配信しています。

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サポート2011@スポーツ医・科学センターです。(柴田)

【学校体育】情報

【競技者育成/スポーツ医学】に関わる最新情報が入りましたのでご紹介します。




◆ ザッケローニ監督と部活動 運動部
 
 サッカー日本代表のザッケローニ監督が日本の運動部活動に感銘を受けたそうだ。9日付本紙の記事を読んだ方も多いと思う。選手育成について「学校がスポーツ全般の第一のプロモーターになっている」と、スポーツを教育の一環とする日本の文化を評価。一方で「イタリアは利益追及型のクラブのみに任されている」と指摘した。

 イタリアの有名クラブで実績を残した監督の発言だけに影響は大きい。10日に熊本市内で開かれた県高体連の会議でも話題になり、多くの部活動の指導者が勇気づけられたという。平野博理事長は「私たちは部活動だけでなく授業や掃除、生活態度などを含めて生徒と向き合っている。その姿勢が評価された。うれしい」と喜んだ。

 自分たちの文化や制度の優れた部分を見逃し、外部から評価されて気付くことは珍しくない。10数年前にラグビーの外国人コーチが「日本では会社が選手を雇用してスポーツを支えている。日本の実業団システムは実に優れている」と話していた。

その後、日本の経済には余裕がなくなり、実業団スポーツは徐々に力を失っている。学校の現場にも、もう余裕はない。スポーツが教育の一環であり続けるためには、早めの対策が必要だ。

(梅野智博、運動部)

(2011/02/15 熊本日日新聞朝刊)




◆ 柔道事故 絶えず/1983~2009年度 中高で死者110人
脳外科医との連携促す/被害者の会、安全策訴え

 中学・高校の柔道の部活動や授業で、死亡や大けがの事故が絶えない。新学習指導要領で2012年度から、中学校の体育で武道が必修となるのを前に、教師や保護者からは不安や安全性の徹底を訴える声が出ている。

 「私たちの願いは、ただ一点。防げるはずの事故を無くしたい」。大阪市内で1月に開催された「全国柔道事故被害者の会」主催のシンポジウム。冒頭で小林泰彦会長があいさつした。同会は柔道事故被害者の遺族13家族が昨年、結成した。 滋賀県愛荘町の町立中学校で09年、1年生の柔道部員だった村川康嗣君が、顧問の男性講師と技の練習中に畳に倒れ、脳内出血で死亡したケースを母親の弘美さんが報告。「学校や行政は事故の原因調査をしない。指導者の質に問題があり、安全知識が十分でなく、初心者への配慮を欠く無謀な指導がされている」と指摘した。

 愛知教育大の内田良講師の調査では、中学・高校での授業・部活動中の柔道事故の死亡者は、1983~2009年度の間に110人。中高とも、1年生の死亡率が最も多い。内田講師は、「指導者が不慣れで生徒も初心者という、おっかない状況で必修を迎える中学校もあるだろう。柔道の授業に面白さを入れようと、受け身が十分できないまま、生徒に試合をさせたりしないでほしい」と注意を促す。

 日本体育協会公認スポーツドクターの野地正人さんによると、頭を強く速く揺さぶられたりすると、急激な力が加わって頭蓋骨と脳の間にズレが生じ、間をつなぐ架橋静脈を損傷する「加速損傷」となり、急性硬膜下血腫などを起こして死亡することがある。

 被害者の会の調査では、欧米の柔道で青少年や子どもが脳損傷で死亡した事故は近年、ほぼ無い。同会は「必修化には、安全指導のガイドライン作成や、脳神経外科のある病院との連携が必要」と主張する。

 1月末に茨城県で開催された日本教職員組合の「教育研究全国集会」の分科会「保健・体育」でも、「柔道は従来の中学の選択授業で専門の教師が教えても、毎年のように生徒が骨折する。必修になると、安全面がとても不安」との声が。武道必修化についても「施設の確保や用具の整備が予算面で難しい学校もあり、教師のレベルで解決できない問題が多い」という意見が出された。

武道必修に賛否

 学習指導要領の改定で2012年度から中学1、2年の男女で武道とダンスの両方が必修となる。武道は柔道、剣道、相撲から選ぶが、地域により弓道やなぎなたも認められる。現場では指導者の確保や施設、用具の整備の必要、危険性の高さから「必修化は時期尚早」という意見が出ている。一方で「日本の武道は外国から評価されており、日本人の文化を知る意味で学ぶ必要がある」とする声もある。

(2011/02/15 沖縄タイムス 朝刊)
by support2011 | 2011-02-18 09:54 | 【国内・県内】